大学の帰国子女入試を、出願から合格まで徹底解説

大学の帰国子女入試について帰国子女入試
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大学の帰国子女入試、抑えるべきポイントは?

  • 現在、海外の高校・国内のインター校に通っている。
  • 帰国子女の大学入試について知りたい!

こんな方に向けた記事です。

高校で留学する学生が徐々に増えた事で、それに伴って大学の帰国子女入試の方法も多様化が進んでいます。一見複雑に見えてしまい敬遠したくなりますが、入試のリサーチ不足は受験失敗の原因になる可能性もあり、とても重要なトピックです。


今回は、大勢の帰国子女に協力を頂き、大学の帰国子女入試について試験の種類や受験資格などの、受験までに絶対にしっておきたい内容を纏めました。

この記事を読めば、帰国子女入試の仕組みや必要となる準備のポイントを抑えることができるので、大学の帰国子女入試に向けた大切な準備の仕方が理解できます。

  • 帰国子女入試の種類
    • 海外生用AO入試
    • IB入試
    • 一般学部の帰国子女枠
  • 帰国子女用入試の受験資格
  • 入学時期と出願時期
  • 帰国子女入試の試験形式(入試科目)
  • 実際の帰国子女入試の例
  • 帰国子女入試合格の為に必要な事は?

当サイト「留学ディクショナリー」は、8年間の海外留学経験を持つライターが記事を執筆しています。
また、この記事を書くにあたり、帰国子女入試を実際に経験した多くの学生に協力を頂きました。

大学の帰国子女入試の種類

大学の帰国子女入試の種類

帰国子女入試と一口に言っても、いくつかの入試方法があります。まずはそれぞれに必要な勉強を理解し、自分の受験方法を見つけることが大切です!

代表的な帰国子女入試のスタイルは以下の通りです:

  • 海外生用AO入試
  • IB入試
  • 一般学部の帰国子女枠

これら全てが「帰国子女入試」という名前で纏められる事もありますが、受験方法(試験の内容)も入学後に学習する内容にも大きな違いがあります。

まぶ編集長
まぶ編集長

帰国子女の生徒でも受験可能な試験、という意味合いで帰国子女入試などと呼ばれる場合が多いです!


また試験方法が異なるという事は、学生それぞれにも向いている受験と向いていない受験があります。まずは入学後の事も考えつつも、合格に必要な成績や学力を考えていきましょう!!

それでは実際に、それぞれの入試方法の特徴を見ていきましょう。

上の3つはあくまで筆者個人がおおまかに分類したものです。大学入試は、大学ごと・学部ごとでの違いも大きいので、イメージを掴む為にお使いください。

またこの記事では、実際に早稲田大学の帰国子女を対象とした入試の詳しい内容を見ていきますが、出願前には実際にご自身で入念に確認する事を強くオススメします。

海外生用AO入試

帰国子女の大学AO入試

AO入試は書類や面接、小論文などで合否を決める入試方法です。日本国内の高校生にも最近浸透してきている方法ですが、海外生用AOは帰国子女や国内のインター校に通った生徒を対象としています。

4月入学はもちろん、海外生用AOは9月入学で採用している大学も多くみられます。

海外生向けのAO入試は、「国際教養」など全ての授業を英語で行う、国際色の強い学部で多く採用されている傾向があります。


AO入試の合否を決める大きなポイントの一つが、高校の成績です。帰国子女の場合は、IBやGCSEのスコアを提出する事になります。

まぶ編集長
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その他にも、TOEFLやIELTSなどに代表される英語資格の提出も必要です!


AO入試では学力判定を「提出する書類(成績)」に大きく依存している関係から、成績が高い生徒ほど有利に入試へと挑めます。特に、9月入学の場合はその傾向が強いです。9月入学は「書類提出のみの受験=ペーパーテストの無い受験」も4月入試と比べて多いです。

出願時期ですが、9月入学の出願では、G11や12の途中でPredicted Scoreを提出します。

Predicted Scoreとは、卒業前に受け取る見積もりのスコアです。仮スコア、のようなものだとご理解下さい!


例えば、関東の難関大学の秋入学の場合だと、合格する生徒の多くはIBでoverall40近いPredicted Scoreを獲得している場合が多いです。

よってAOの9月入試は、「途中経過の成績」で良い成績を修めている生徒が最もアドバンテージを発揮する方法になります

IBの場合、G12の最初にPredicted Scoreがoverall 40あったとしても、最終の確定したスコアが下がる可能性も十分に考えられます。

ただし、合格にもConditional(条件付き)とUnconditional(無条件合格)があり、条件付きの場合は「最終スコア」でOO点以上などとなり、気が抜けません。


上記の話は9月入学に焦点を当てましたが、AO入学そのものが、成績の良い生徒にとって有利なものです。テストや面接で強みを発揮したい学生であれば、他のチョイスもありだと思います。

IB入試

IBは海外のカリキュラムの中でも最もメジャーなカリキュラムの1つです。

数は少ないですが、帰国子女入試の中にはIBスコアの提出のみで合否が決まる入試も存在し、それらを総称してIB入試と呼びます。AO入試との違いは、IBのスコアで判断が決まる、IBに特化した入試という点です。

通常のAO入試ではIB以外のスコア提出も必要です。その為、勉強の総量を上手く分散する必要がありますが、IB入試はIBのみに集中できます!

IB入試は一見するとお得に見えますが、実施している大学(学部)が非常に少ないというデメリットもあります。


IBに関しては、当ブログで詳しい解説を行なっています。下の項目ごとの解説を、それぞれのリンク先でご確認いただけます:

一般学部の帰国子女枠

上の2つの入試は、海外生・帰国子女に向けた(特化した)新しい入試です。対して、一般学部の帰国枠入試は、大学の学部に設定されている「帰国子女」の枠を受験をする方法で、最も一般の入試に近い形態です。

上2つの入試を通して入学した場合、国際的なクラス(一般とは別のクラス)で授業を受けるケースもあります。特に、海外生用(外国籍の生徒も含む)のクラスは一般のクラスとの接点がほとんどありません。


一般学部の枠で受験しているので、入学後は一般受験の生徒に混じって授業を受けることになります。

入試試験は、成績の提出や小論文に加えて、学部ごとのテストがある場合が多いようです。

帰国子女用入試の受験資格

大学帰国子女入試の受験資格

入学資格(受験資格)については、大学ごとに様々な違いがあります。例えば、ICUの2019年度の受験資格は以下のとおりです:

以下の条件を全て満たすこと:
  1. 外国の教育制度で中・高等学校を通じ 2 年以上継続して教育を受けた者。
  2. 国内外を問わず、当該国の学校教育における通常の 12 年以上の課程を 2017 年 4 月 1 日から 2019 年 3 月31 日までに修了(見込み)の者。

対して早稲田大学の21年度の帰国子女用AO入試では、以下のような条件を設けて居ます:

  • 高校最終学年(G12)過程を日本語以外の言語で終了する者。


基本的には、この2つの条件のどちらかに似た条件が多いです。大学ごとに条件は異なるので、確認をしっかりとするようにしましょう!

帰国子女入試の条件は複雑で、文面だけではイメージが湧かないと思いますので、下で例を交えて解説します。

例えば下のケースではどうでしょうか:

高校の途中で留学して、海外滞在が2年未満のB君

この場合、ICUの受験資格はありません。早稲田に関しては卒業時の状態が大切なので、在籍した高校のカリキュラム次第で受験ができそうです。

まぶ編集長
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ちなみに、海外生活の長い学生さんに関しては、基本的に入試の条件面での心配はしなくて大丈夫ですよ!


別の例も見てみます。

S君は中学3年生から高校2年の春まで海外に滞在して、その後日本の高校に通いました。

この場合は滞在年数が2年以上なのでICUの受験は可能ですが、G12は日本語教育で終えているので早稲田に出願はできません。


このように、自身のケースに応じて帰国子女入試の受験可能・不可能は大きく変わりますので、細心の注意を払いましょう!

他にも、上智大学の一部の一般学部では「TOEICがOOO点以上が受験の資格」などの学部もありました。これらも、帰国子女に有利な受験になりそうです。

帰国子女の大学入学時期と出願時期

帰国子女入試の入学時期と出願時期

入学の時期は「4月・9月」、基本的にはこの2つです。上記で述べた受験の種類に応じて、入学の時期も変わります。

まぶ編集長
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9月入学の場合は、Predicted gradeを使って出願する生徒も多いよ!

9月入学の試験は、「高校の成績+英語のスコア」など書類の提出のみの入試もあります。面接がある場合もありますが、仮に書類提出のみであればペーパーテストや小論すら必要ありません。

対して4月入学の場合は、小論文やペーパーテストが付くものが多いです。一般的に、9月入学に比べて4月入学は多くの学部を揃えており、募集人数も多いです。

上の試験内容は、あくまで一般的なものです。大学や学部によって違いがありますので、参考程度に理解しておきましょう!


出願締め切りの時期は一般的に入学の3ヶ月前になります。4月入学であれば、1月前後です。

ただしこれも大学ごとにばらつきがあります。例えば、2017年度に受験した生徒の場合、ICUや上智大学の9月入学の出願は前年の2016年の秋頃だったそうです。

まぶ編集長
まぶ編集長

9月入学の生徒は特に注意してほしいです!4月入学の方も、出来る限り早めに確認しておく事が大切ですよ!


また、出願の時期は第1期・第2期のように複数回設けられている場合もあり、自身の受験の予定(他大学との兼ね合い)を見ながらの出願も可能です。

受験の出願は複数校を併願する生徒がほとんどだと思います。提出する書類の内容も、出願時期も大学ごとに異なります。
アプリやカレンダーを使って、しっかりと日程の管理を行いましょう!

帰国子女入試の試験形式(入試科目)

帰国子女入試の試験内容

帰国子女入試の試験形式は主に3つに分けられます:

  • 書類選考
  • 書類選考+面接
  • 書類選考+面接+小論文

以上の3つのどれかを採用している大学が多いです。

稀に、筆記試験を採用している大学・学部もありますが、総数は多くありません。自分の希望する大学が採用している場合のみ、筆記の対策を行えば良いでしょう。

まぶ編集長
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帰国子女入試と呼ばれる入試方法は、多くの場合は上のどれかを採用しています!

書類選考のみ

書類選考は、ほぼ全ての帰国子女入試に含まれます。書類選考のみの受験は、提出書類の出来だけで合否が決まります!

提出する書類は入試ごとに異なりますが、学校の成績やTOEFLのスコアなどの学力証明と、推薦書などのその他の書類を提出する必要があります。

一般的な提出書類は以下の通りです:

  • 入学志願票
  • 卒業証明書・卒業見込証明書
  • 成績表
  • 在学証明書
  • 推薦状
  • 英語テストの結果


学校に用意してもらう書類も多くありますので、時間に余裕を持って準備する必要があります。また、TOEFLなどは「原本のみの受付」などの規定があるので、注意が必要です。

上記は提出書類の1例です。実際の出願時には、ご自身の出願する大学の必要書類の項目を入念にチェックしてください!

書類の形式や書き方なども、大学・学部ごとに細かい違いがある場合も多いようです。必ず、ご自身で大学のページを見て確認しましょう!

書類提出 + 面接

上記の書類の提出に加えて、面接を行い合否が決まる方法です。書類審査が1次、面接が2次となっている大学が多いです。

まぶ編集長
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面接で使用する言語は、受験ごとに異なります。日本語のみ、英語とミックスなどがありますので、事前に情報収集をしましょう!


帰国子女入試の中では、かなりポピュラーな試験形式です。面接対策はやっておいて、損はしないでしょう。

書類提出 + 面接 + 小論文

上の2つに加えて、小論文が追加される試験です。最初に解説した入試方法の中では、一般学部の帰国子女枠を使った受験で多く見られます。

一般学部の帰国子女枠は、帰国子女入試全体でもかなり数が多いです。よって、小論文とセットの受験が最も採用数の多い受験方法の一つとなっています。

小論文は基本的に日本語で書きます。難易度も高めなので、しっかりと対策をする事をオススメします!

実際の帰国子女入試の例

国内大学の帰国子女入試

ここでは今回お話しを聞いた中で登場した、早稲田大学で実際に行われている3パターンの帰国子女用入試を見ていきます。

以下が今回インタビューした生徒が実際に使用した入試制度です:

  • 外国学生のための学部試験
  • 帰国生入試
  • 英語プログラム実施学部のAO入試


一番上のものは、「中学〜高校教育を外国語で終了」した海外滞在の長い学生向けです。試験は、書類提出が主で、それに加えて面接やテストが志望する学部や生徒によってはあります。入試形態はAO入試に近いです。

上の受験方法については、高校から留学した生徒は対象にならない可能性が高いです。


2つ目は一般学部の帰国生枠の入試です。成績提出+面接 or 小論文が必須で、学部によってはテストが必要なものもあります。また、実施している学部としていない学部があります。

3つ目は、国際教養学部などに代表される英語で授業を行う学部の入試です。帰国子女が受けられるものも多くあり、基本的にAO入試を利用することになると思います。

2021年度の早稲田大学の外国学生・帰国生を対象とした入試についてはこちら

帰国子女入試合格の為に必要な事は?

大学の帰国子女入試合格に必要な準備

ここまで帰国子女入試の試験方法や受験資格を紹介しましたが、実際に合格する為に必要な事はなんでしょう?

まず最初に、高校の成績(見込みを含む)をしっかりと見直すことが必要です。すでに高い成績を修めているのであれば、AO入試やIB入試などの書類のみの受験でも十分に勝算があります。

書類審査が中心の受験では、高校の成績が合否の決定に与える影響は大きいです!


自身の成績表を確認して、「面接や小論などで良さを発揮したい」と思った方は、小論や面接の対策を受験までに十分に行うべきです。

仮に現在のカリキュラムが非常に忙しくて他の試験の対策が出来ない場合(IBなどを取っている場合)、6月の高校卒業後から帰国子女入試までの準備時間をしっかり取りましょう。

ちなみにですが、帰国子女の場合は年齢はそれほど気にする必要はありません。そもそもの学制が日本と異なるので、別の学年に属している生徒もたくさん居ます。

1年遅れても、しっかり対策期間を取っていた学生の方が、結果として上位の大学に進学しているケースが多い印象を受けます。


具体的な準備としては、日系の予備校に通うことをオススメします。都内には、帰国子女入試に特化した対策を行なっている予備校も複数校あります。

今回インタビューした生徒は:


などに通っていた生徒が多かったです。参考にしてみて下さい。


今回は、帰国子女の大学入試についてたっぷりと解説しました。

方法が複雑な割に、あまり説明をされる機会もないと思いますので、これを機会に少しずつ大学のサイトを見てみると良いと思います!

大学受験の決断は、その後の4年間の生活と更にその先にも影響を及ぼす大切なものです。たくさん調べて、たくさん考えて行動に移しましょう!

下に今回のインタビューの中で名前の上がった、いくつかの大学をリストアップしました。帰国子女入試を実施している大学でもありますので、まずはリサーチと比較を行ってみて下さい。

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