国際バカロレアのEEとは?

- IBDP挑戦を考えている!
- 国際バカロレアのDIploma過程で必須の、EEについて知りたい!
こんな方に向けた記事です。
国際バカロレア(IBDP)では、CASやTOKなどの主要科目以外も重要になります。Extended Essayもそのうちの一つで、IB Diploma挑戦前に何をする科目なのか把握しておくことが非常に重要です。
今回は、IBDP必須項目の一つであるEEについての解説、そして元IB生からのアドバイスをお送りします。
この記事を読めば、IBDP過程で必ず必要となるExtended Essayについて理解でき、IB挑戦への準備が一つ完了します。
- EEの基本情報
- 学習の流れ
- テーマ決めとルール
- ポイント!- 元IB生のアドバイス –
国際バカロレアの必須科目、EEの基本情報

今回紹介するExtended Essayは通称EEと呼ばれ、卒業論文のようなものだと考えてください。形式が決まっているわけではないので、テーマの選択からessayの書き方まで自分で考えて進めていきます。
以前紹介した、TOKのエッセイとの大きな違いはこの自由度の高さです!
TOKに関する詳しい内容は、こちらの記事をご覧下さい。
Extended Essayでは、自分で決めたテーマに沿って4000単語のessayを書き上げることが求められます。時期には学校によって多少の差はありますが、Grade 11の2学期からGrade 12の1学期にかけて行います。
その際に少しだけルールがあります、理解すべき基本的なルールは以下の通りです:
- EEの教科(テーマ)は自分が選択している、IBDPの6教科以外でもOK!でも、TOKで書くことはできない。
- 人間や動物を傷つけるような実験は行なってはいけない。このルールを守らないと、自動的に0点になるので注意!
- EEは基本的に英語で書く。しかし、Japanese Aのテーマで書く場合のみ、日本語で書くことが可能。
- 英語の場合は4000単語まで、日本語の場合は8000字まで。
科目(テーマ)に関しては、IBDPのカリキュラムからであれば選択に制限はありません。ただし、自身の知識や相談できる先生がいるのかどうかなど、深い内容のものが書けるのどうかを考える必要があります。

出来上がった際の内容が重要です!できる限り高いクオリティーで完成させられるトピックがオススメですよ!
また、理系の方で実験を行う必要がある場合は、生物に害のない実験を行い、結果をレポートの参考にしてください!
科目の選択やどのように書き上げていくのかは、次で説明していきます。
Extended Essayの流れ

まずはじめに、どの教科でEEを書きたいかを決めます。
学校が提供している教科であれば、たとえ自分が取っていない教科でも選ぶことができます。
但し、IB Diplomaのessayとして提出することもあり、一定の内容を求められます。ですので、自分が取っている教科の方がIBDP相当の知識を持っていることから、基本的には自分の選択している科目から選ぶことをオススメしています。

良いessayのためには、自分がその分野でどれほどの知識を持っているかを考える必要がありますね。
自分の6教科の中から、もっと言うならHL科目の中から選ぶのが好ましいです。
ちなみに、国際バカロレアの科目からなら基本的に選択が自由ですが、例外としてTOKをEEのメインテーマに選ぶことはできません。
テーマ決めとルール
教科を決めたら次に、どんなテーマで書くかを決めます。
テーマは、自分の興味があることだったり、将来やりたい職業に関するもの、自分の趣味などが一般的です。
テーマを決める時間は十分にあります。慌てて決める事がないよう、少しずつ何のテーマを扱うのか考えましょう!
興味があるものや自分ならではのを研究をすると、essayを進めやすいと思いますし、結果としてより深い内容になるので高得点にも繋がります。
但しIBOのルールで、人間や動物を傷つけるような実験は禁止されています。
仮に動物を使うような実験を行なってEEを書いた場合、たとえそれがどんなに良いessayでも自動的に0点となるので、science系でEEを書く人はテーマに注意してください。

自分自身が書きながら「面白い!」と思えるテーマであることが大切ですね!
テーマが決まったら、リサーチを開始します。Group 4のscience系の教科でEEを書く人は実際に実験も行います。
このあたりは他のIB科目で行うことと大差ありませんので、EEが始まる頃には自分なりのやり方を見つけれていると思います!
そしてリサーチがある程度進んだら、実際にessayを書き始めます。
以上がEEを進めていく為の全体像です!
元IB生からのアドバイス

Extended Essayにはminimum word countはありませんが、3500単語から3900単語を目安に、4000単語以内に納めなければなりません。[1]
文字数に関しては、調べた内容を詰め込んでいくと、むしろ超えていくと思いますので、自身のEEのテーマの為に重要なものを重点的に深掘りしましょう。
Essayは基本的にQuality > Quantity です!
ちなみに基本英語で書くことになりますが、EEをGroup 1 Language Aで書く場合のみ、その言語で書くことができます。
要するにEEを Japanese A Literature、又は Japanese A Lang & Litで書く人は日本語で書けます。

英語に自信がない方は、日本語でEEを書くのもありだと思いますよ!!
日本語で書く場合、maximum word countは8000字です。[2]
内容に関しては、先生方からチェックが何度か入ると思います。もちろん、てきとうな内容ではやり直しが待っています。実際に最後の最後に書き直し、なんて生徒も中にはいたそうです。
今回インタビューした元IB生も、「計画を早めにたて、先生たちと相談をしながら進めていくこと」がかなり重要だと言っていました。
今回は国際バカロレアの必須項目、Extended Essayについてお話ししました。
G10までの内容や、MYP過程と比べるとかなり字数も多く、内容もより高度なものになります。実際に、字数の多いエッセイはチャレンジングかもしれません。
それでも準備期間は十分にありますし、準備をして臨めば乗り越えられる壁だと思います。
この記事を読まれた方の多くが、IB Diploma 挑戦を考えている思いますので、当サイトのIBに関する記事に目を通しておくことをオススメします。
<参考文献>
[1] “International Baccalaurate Diploma Programme Subject Brief, Extended Essay (First Assessment 2018)”(http://www.ibo.org/globalassets/publications/recognition/core_extessay.pdf)
[2] 「『言語A:文学』指導の手引き(First Assessment 2015)」 (http://www.ibo.org/globalassets/publications/dp-language-a-literature-jp.pdf)
コメント