IBとは??留学生に人気の資格、その認定の基準や仕組みは?

- 現在、海外の中学・高校に通っている
- 中高での留学を考えている
こんな方に向けた記事です。
海外の高校で取得できるカリキュラムはたくさんありますが、IB(国際バカロレア)は留学生向けのカリキュラムの中でも最もメジャーなプログラムの一つです。
実際にIBで高校を卒業すると大学進学の際にもかなり有利となるので、インターナショナルスクールに通う生徒には特に人気です!
ただし、取得難易度の高さや圧倒的な勉強量が必要になる点など、事前に詳細を理解してから臨むべきカリキュラムである事も事実です。
このページでは、IBとは何か・認定の基準と仕組みを、1から解説していきます。
- IBとは?
- IBのメリット
- IBのデメリット
- それぞれのカリキュラム
- Primary Year Programme (IB PYP)
- Middle Year Programme (IB MYP)
- IB Diploma Programme (IBDP)
IB / 国際バカロレアとは?
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最初に「IBってどんなもの?」という解説をしていきます。
帰国子女の中では、IBは大学入試に備えるもの(高校カリキュラム)というイメージが強いようですが、実際には幼少期〜G12までのかなり期間の長いプログラムです。以下がIBの基本です:
- IBとは、IBOが提供している幼稚園から高校までの教育プログラム一貫のこと
- PYP・MYP・IBDPの年齢別3種類のプログラムが提供されている
- ネットや海外の高校生が言う「IB」とは、11年生〜12年生の2年間で実施されるIBDPのことを指す
そもそもIBとは、International Baccalaureate(国際バカロレア)の略であり、
スイス・ジュネーブに本部を置くInternational Baccalaureate Organization(IBO)が提供している、幼稚園から高校までの教育プログラム一貫のことを指します。
このプログラムでは、グローバル化する世界で役立つ人材を育成すべく、10のIB Learner’s Profileを中核に運営・教育を行なっています。
具体的には社会ボランティアや様々なアクティビティへの参加に始まり、自主性・主体性を持って取り組むことを期待した、まさに海外らしいカリキュラムと言えます。

単純な学習面以外にも、取り組むべき様々な課題がある事がIBの最大の特徴ですね!
IBは海外の教育プログラムの中でも、特に世界中で受け入れ・採用がされていて、2017年3月時点で、世界にある4600校以上もの学校でIBプログラムが実施されています。[1]
IBのメリット
IB取得から受ける恩恵は様々なものがありますが、その中でも特出するべきものがいくつかあります。
一つ目は、国際的に高い認知度を誇っている点です。これは大学受験の時には、大きなメリットとなります。
イギリスやオーストラリアなどの海外の大学は通常、高校の成績で入学の合否を決める場合が多いです。国際的な認知度の高いIBは大学側からしても点数の基準が明確で、幅広く支持されています。
上記の国ではセンター試験などのペーパーテストは、原則として存在しません!しかしその分、高校の成績の重要度は高くなります。
実際に、イギリスの大学の入学要項のページをいくつか訪れていると、全てにIBのスコアのボーダーラインが載っていますよ!下の大学を参考にしてください。
イギリスの有名大学の入学要項ページ:
University of Birmingham のentry requirement
UCL のentry requirement
現在IBが取得可能な環境で、海外の大学への進学を考えている方には、海外進学に強いIBの取得をオススメします。
日本の大学へ進学を希望していて帰国子女入試を使用する場合は、勝手が少々異なります。志望先にもよりますが、個人的には必ずしもIB必須ではないと感じます。帰国子女入試は種類も複雑である為、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
国内大学の帰国子女入試についてはこちら。
二つ目は、学業の成績以外にも着目した、人間的な成長を促すカリキュラムである点です。前述の通りIBはその理念として、国際社会で活躍できる人材の育成を掲げています。
科目でも、プレゼンを多く行ったり、倫理やボランティアを必修とするなど、学業の幅にとらわれない、様々な内容を学ぶ事が可能です。

IB生へのインタビューでメリットを尋ねると、意外な事に大学進学よりも先にIBから学んだスキルについて述べる生徒が多かったです。
以上の二点が筆者が元IB生との会話を通して感じた、特筆するべきメリットです。
詳しい内容に関しては、下の記事でたくさん紹介していますので、興味のある方は是非どうぞ。
IBのデメリット
カリキュラムとしても卒業資格としても魅力的なIBですが、デメリットも存在します。
まずは、その高い難易度と課題の多さがあげられます。勉強がもとより苦手・嫌いという生徒は特に、デメリットを感じやすいようでした。
英語圏の生徒であっても、IBで優れた成績を修めるためにはかなりの量勉強をします。IBは英語力抜きに考えても、手強い相手です。
次に、高い英語力が求められる点です。プレゼンからレポートまで全てを英語でこなす必要がある為、必然的に英語力が高い方がより有利になります。
IBで求められる英語力はかなり高めです、具体的にはTOEFL90前後くらいは高得点のためには欲しいです。
IBに必要な英語力を身につける勉強法は、こちらの記事をオススメします。
上の二つは、生徒目線かつIBDP(後ほど詳しく説明します!)などの高校生がIBを取得する場合のデメリットですが、保護者の方にお話しを聞くと、学年に関係なくIBが取得できる学校の学費が高いと言っていました。

私立の学校、またはインターナショナルスクールでの取得が大原則ですから、確かに学費は高くなりそうです。
これらの詳しいデメリット、そしてそれを抑える方法は下の記事でお話ししていますので、合わせてお読みください。
IBに含まれる3つのカリキュラム

それでは、年齢別の3種類のIBプログラムを見ていきます。
Primary Year Programme (IB PYP)
pre-KからGrade 5(3歳から12歳)の生徒を対象に行われているプログラムをPrimary Year Programme(通称、IB PYP)といいます。[2]
Middle Year Programme (IB MYP)
Grade 6からGrade 10(11歳から16歳)の生徒を対象に行われているプログラムをMiddle Year Programme(通称、IB MYP)といいます。[2]
またMYPではGrade 9の春からGrade 10の秋にかけて、Personal Project(通称、PP)という5年間の学習の成果を生かして行うプロジェクトに取り組みます。
MYPはIBDP取得に向けた、準備コースとしての意味合いもあります。IB科目の特性を理解する為にも、MYPへの挑戦はとても重要です。
最終的にIB Diplomaを取得する予定の方は、MYPをやっておくとIBDPを取る際に役に立ちます。
ちなみに5年間のコースですが、Grade 10が始まる前までにコースに参加していれば、MYP Certificateをもらうことができます。
IB Diploma Programme (IBDP)
そして最後に、Grade 11とGrade 12(16歳から19歳)の生徒を対象に行われているプログラムをIB Diploma Programme(通称、IBDP)といいます。[2]
IBDPは、12年間の学校教育の最後の2年を締めくくる教育プログラムです。Grade 12の最後にIB Final Examinationという試験を受け、合格するとIB Diplomaを取得できます。
IBDPはいわゆる高校卒業資格でもあり、大学入試ではこの資格を主に使います。
IBの中でも、難易度は最難関です。その分、取得のメリットが一番大きいのもIBDPになります!
大学入試に関しては、IB Diplomaで取得した点数でイギリスやオーストラリアの大学を受験することができます。日本でも大学入試が免除になったりと、IB Final Examinationが大学受験の代わりになったりもします。(日本の場合、一部の大学に限ります)

ちなみに、インターネットや海外在住中の高校生の会話で登場する「IB」とは、基本的にIBDPのことを指しています。
IBDPに関しては、他にもたくさん詳しく解説しています!カテゴリーの海外カリキュムからぜひチェックしてみてください!
今回はIBプログラムについてお話ししました!
3つのプログラムの中でも、IBDPは特に注目度が高いです。やはり、大学入試を見据えて取得を考える学生と親御さんが多いようでした。
今回お話ししたのはIBプログラムの一番基本的な内容です!この記事をきっかけに興味を持たれた方は、当サイトや下のリンクからIBOの公式サイトを訪れて、研究して見てくださいね!!
<参考文献>[1] “International Baccaraute, Facts and figures”(http://www.ibo.org/about-the-ib/facts-and-figures/)
[2] “International Baccaraute, Programmes”(http://www.ibo.org/en/programmes/)
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コメント
I couldn’t refrain from commenting. Very well written!